さしも知らじな 燃ゆる思ひを

自担が三十路になりました

知りたくなかった現実を突きつけられたジャニヲタ

ビールの泡みたいに、本当に消えることが出来るんだ。

 

ベストアーティストでの田口くんの突然の報告で、あたり一体に動揺が走りましたね。アイドルはいつだって、アイドル以外の道を選ぶことができるんだって、ジャニーズだって例外じゃないんだって、突きつけられた衝撃の報告でした。

 

 

私はKAT-TUNファンではありません。ただ1回、興味本位でKAT-TUNのコンサートに足を運んだくらいの、キスマイV6その他ジャニーズを愛するしがない藤ヶ谷担です。そんな私が、外部の私が、こんなにもショックを受けている。それほどまでに、強く恐ろしい報告でした。

 

 

 

 

 

 

 

ああ、ジャニーズは、ジャニーズを、自分の意思で辞めることが出来るんだ。それを知らされた。分かってると思ってた。だけどなんにも、分かってなかった。デビューしたジャニーズに、その選択肢は用意されてなんかいないんだと、思っていました。なんでだろう、彼らにも人生があるのにね。

 

 

KAT-TUNというグループをなんとなくしか知ることのない私ですが、田口くんは誰よりもいつだってKAT-TUNが好きで仕方のない子、とのイメージが強かったので、本当に衝撃です。ファンの方には、その予兆はあったのだろうか、とも思いましたが、それも今思い返してみれば辻褄が合わないこともない、くらいのものだったみたいで、どうして、と思わずにはいられません。

私は今年、みんなすごいすごいって言うからKAT-TUNのコンサート行ってみたいなあ、という気持ちから東京ドームの2日目に予定が合ったので急遽行ってまいりました。さて、生で見たら誰を見てしまうのかな〜、と、わくわくしながら天井席につきました。

亀梨大先輩はさすがもさすが、中丸くんはイメージ通り、自分ではこの人を見てしまうのでは、と予想をつけていた上田くんを見ながらも、いちばん目をひいたのは田口くんでした。

 

急にふられるメンバーのソロ曲をダンス付きで歌いこなす田口くん

全力ダンスの田口くん

動いたり表情を変えるのを見るとエンジェルだった田口くん

最後の挨拶で泣いていた田口くん

生き生きとしている姿はまるで空気清浄機だった田口くん

(終演後、姉に送ったLINEより引用)

 

この1日しかありのままの田口くんを見ていない私でも、彼の純粋さが伝わってきたのを覚えています。

なんで、と、きっと多くの人が思っているんだろうな。

 

田口くんはKAT-TUNきってのKAT-TUN担だったからこそ、耐えられない齟齬がたくさん生じてしまったのかな、というイメージです。彼が守って行きたかったKAT-TUNとの差異に、耐えられなくなってしまったのかな、と。

もしかしたら彼が変わってしまったのではなくて、彼だけが変われないままなのかな、とも。

 

これが田口くんと、彼のKAT-TUN像への印象です。囁かれているうわさが現実味を帯びたらまた、イメージが変わってくるかもしれませんが、KAT-TUNを大好きなままでいることが出来なかったこと、彼が大好きだったKAT-TUNが姿を変えざるを得なかったこと、とても切ないです。

 

外部の勝手な意見です。気分を害す方がいらっしゃいましたら申し訳ないです。

 

ただ報告を聞いていちばんに思ったのは、亀梨くん、そして亀梨担が可哀想、のひとつに尽きました。上田くん、中丸くんももちろんですが、あんなにもアイドルとして才能に溢れた、アイドルという職業に誰より真摯に向き合っている人が、本人に落ち度はないのに、絶対的シンメを失って、ついにはグループの輪郭まで失いかけていると思うと、不条理を感じ得ずにはいられません。

 

私は藤ヶ谷くんに、亀梨くんのようなアイドルになって欲しいと思っていました。だけれどその思いは、少し方向性を変えました。グループの責を全て負うような、聞き分けのいい君は見たくない。北山くんと役割を半分にしてきた、甘えを持ったままの君で、どうかそのままでいて欲しい。声を震わせながら謝罪をする最年少エースの姿は、あまりに痛々しくて。

 

最近、足を踏み入れることはないと高を括っていたジュニア担に片足をつっこんだ私ですが、デビュー組ですらこんな風に輪郭を失ってしまって、確かなままでいることはできないのだから、ジュニアなんてそりゃ、音もなく気がついたら去ってしまうよな、と芸能界の厳しさがヒシヒシと伝わってきます。

 

そして、今まで脱退された方を見ていると、気分を悪くする言い方になってしまうかもしれないですが「仕方のない人」が来るべき時に脱退してしまったような印象でしたが、今回の田口くんは、どうしてもそのようには思えず、彼の意思の強さが前面に現れています。仕方ないから辞めるのではなく、彼は何もしなければそこに居ることができる中、彼の意思で辞めるのです。

そのことが今後、ジャニーズの他の子たちにどんな影響を与えてしまうのか、恐ろしくて仕方がないです。

キスマイやジャニーズWESTに関しては、下積みが長かった分、そのような心配はあまりありませんが、どこに確証があると言うのか。きっとKAT-TUNファンだってあの瞬間の前までは、そう思っていたんだ思います。

人は変わる。人が集まって出来たグループだって、もちろん変わらないことなんてあり得ない。どうか、自分のグループを愛している彼らが、愛せるままのグループで有り続けて欲しいと、心から願います。

 

そして、sexyzoneは先日、1年半ぶりの5人での新曲を発表し、復活を遂げたように見えています。ツアーも決まり、私も1年前更新をやめたファンクラブに再び加入することを決めました。嬉しくて嬉しくて仕方がなくて、風磨くんのジャニWEBの連載を見て安易に感動し、でもやっぱり事務所は信用しきれなくて、ファンの覚悟を伝えるためにも、好きなタレントは松島聡でファンクラブに入り直そうと、そう決めていました。

田口くんの出来事を受けて、sexyzoneが無くなっていなくて良かった、5人が誰一人欠けていなくて良かった、5人が全員、sexyzoneは5人だと、思っていてくれて良かったと、心から感謝しました。どうかもう、本人たちすら意味を理解していない試練を、乗り越えようとしないで下さい。5人で、そのまま、未来に向かって行って下さい。

 

V6に関しては、好きになったのが結成18年目あたりなので、もう彼らのカタチは出来上がっていました。もし、誰か1人が欠けていたのなら、私はこのグループを好きになることはなかったんじゃないと思っているので、彼らが歩んできた道を私は見守ってきてはいませんが、ありがとうのひと言につきます。V6に、三宅健に、出会わせてくれて、ありがとう。

 

田口くんは、30歳を手前に、自分の人生に向き合った時、KAT-TUNにいる自らに限界を感じてしまった。藤ヶ谷担の自分としては、北山くん30歳の誕生日を、自分が祝うと決めた藤ヶ谷くんを見ることのできた2015年9月17日を、一生忘れることはないだろうと思いました。あの1日は、どんなに尊い日だったんだろう。藤ヶ谷くんが急に愛おしく感じた。彼がキスマイを、そして絶対的な相方である北山くんを、唯一無二だと思ってくれている今が、こんなに愛おしいだなんて。

 

三宅健はV6の番犬であると、そう思っています。そんな三宅健がV6を辞める時、それは、V6が解散する時であって欲しい。三宅くんに対して常々そう考えていましたが、昨日、藤ヶ谷くんにも感じてしまった。

藤ヶ谷くんがもし、キスマイを諦めた時、その時はキスマイの他のメンバーと、そして北山くんと、同じタイミングであって欲しい。

 

 

アイドルはいつだって、アイドル以外の道が目の前に広がっている。他の道を選ばないで、その道は一本道だと信じている彼らに、ファンは何が出来るんだろう。

一本道だと信じているジュニアが、デビューが目前になり、一心不乱に縋りつくことが悪いことだとは思わない。デビューしてからの苦労なんて、彼らには考える余裕なんてないことだろうから。一心不乱になって欲しい。でも、それからのことはデビューしてから考えればいいと、そう思って欲しいのか。今の自分だって将来に不安はたくさんあるのに、20代前後で、アイドルになると言うなら将来に覚悟を持て、なんて、言っていいものなのか。だってきっと、田口くんがKAT-TUNである人生に覚悟を持った時、彼の持つビジョンは、今のKAT-TUNではなかっただろうと思う。

 

私はハロプロファン歴の方が長いので、昨日の田口くんの報告を見て、「ああ、まだ時間があるんだね。しあわせだね。」と思った。だけど、他のメンバーが謝るしかできない門出だと知って、何も言えなくなった。これは、ハロメンの卒業とは、わけが違うんだ。メンバーですら納得しきれてない状況で、ファンは猶予期間をどう消化するのか。

V6のアニバーサリーツアーラスト会場の代々木体育館に足を運んだ中丸くんは、〜此処から〜を聞いて何を思ったんだろう。V6を見て、何を感じたんだろう。

 

残されたメンバーに、誰も悪いことをしていないのに、頭を下げさせることしかできない脱退って、とても切ない。

 

自担じゃなくてよかったなんて、冗談でも言えない。だって、皆同じ選択肢を確かに持っているんだから。

明日にはいないかもしれないのは、ジュニアだけじゃないんだ。

 

東京ドームで見た田口くんは、美しかった。亀梨くんのことは、アイドルになるべくして生まれた人だと思っていた。でも、その気持ちは田口くんに取って代わられた。彼は、アイドルになるために、KAT-TUNになるために、生まれて来た人なんだと思った。何も知らない私でも、そう思ったのに。

 

選択肢は、幾重にも広がっているんだね。